普通だったら市長になれたのに… [雑記]
ドラマ「菊次郎とさき」を観て、菊次郎が文盲だったということを知る。
そして、これを観た中華社員@41歳が、なぜか感動していた。
「うちのおやじも自分の名前も書けないけど、自分の意思で練習したことはない。菊次郎は偉いなあ~」と。
夜中にこっそり一人で練習して、その練習した紙が菊次郎の死後発見された、とのくだりは確かに泣けた。
社員のおやじは、生まれてこの方全く教育を受けていない、というか受けられなかった。土地を持たない家の身分だったおやじさんは、洞窟に入って水晶採ったりして生計を立てていたから、学校へ行く時間もお金もないし、それどころか学校そのものが村にはなかった。
1949年、解放後は、土地が平等に分配され、社員の父も内戦中の色々な功績が認められ、めでたく村長になるが…。読み書きができない彼はそれ以上出世することは、なかった。
その当時の同僚や部下は、あとで市長クラスまで出世したのに…(汗)
そんな社員の父は3年前に日本へ観光旅行へ来た。
しかし、パスポート、ビザを取るのがえらい騒ぎだった、なぜなら自分の名前が書けないから…。
孫に手取り足取り(!)何度も何度も名前書きの練習をさせられ、なんとか形になったようだ。
でも、せっかく覚えた名前も、その後使っていないので、もう書けないのではないか、という(汗)
さき、ではないが、社員の母も割りと教育熱心だったそうだ。しかし、大学院まで行った社員以外の兄弟は、すべて小か中卒で終わってしまった。村で良い教育を受けることは難しいのかもしれない。
今、中国の貧しい農村では学校へ行くお金がなくて、親が都会に出稼ぎにいってるそうだ。そういった家庭には、医療費と教育費はなんとか、免除してくれないものだろうか…。